世界情勢は常に変動しています。そのため、海外でビジネスを行う日本企業にとって、「リスクヘッジ」は重要な意味を持ちます。
海外取引に伴うリスクのうち、NEXIが引き受けているリスクは、事故の頻度や損失の規模予測が難しく、
さらに発生すれば甚大な損失が出る可能性があるという特性があります。
これまでもNEXIは、世界の歴史的な有事の際、幾度となく日本企業の海外展開を支え、共に歩んできました。
日本貿易保険(NEXI)とは?
日本貿易保険(NEXI)は、国内で唯一、貿易保険事業を担う政府系金融機関です。
NEXIの使命は、「通常の保険によって救済することができない海外取引のリスクから日本企業を守ること」です。
日本企業が行う輸出入、海外投資あるいは融資といった海外取引に伴うリスクをカバーする貿易保険の提供を通じ、
日本企業の積極的な海外展開をサポートするとともに、日本経済の発展に貢献しています。
株式会社 日本貿易保険 (NEXI : Nippon Export and Investment Insurance)
拠点 | 東京・大阪・シンガポール・パリ・ニューヨーク |
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資本金 | 1,693億5,232万4,369円(100%政府出資) |
保険引受実績 | 約8.0兆円(2023年度) |
職員数 | 262名(2024年4月1日時点) |
私たちは、貿易保険事業を担う公的機関として、
お客様に安心を提供することにより、
我が国企業の対外取引の健全な発展に貢献し続けます。
●事業環境の変化を機敏に捉え、お客様の多様なニーズに高い専門性をもって応えます。
●的確な引受判断と適切なリスク管理により、質量ともに引受の拡大に努めます。
●多様性を尊重し、お互い協力し合うことで組織の力を最大化します。
貿易保険とは?
日本企業の海外ビジネスをサポートする
公的な保険制度
NEXIの歩み
創設された貿易保険
「貿易保険」制度の創設は、終戦後の1950年代にまで遡ります。復興期の門口にあって、外貨を獲得しなければ国家が立ち行かない中で、日本企業の輸出を後押しすることを目的として、当時の通商産業省(現在の経済産業省)で運営が始まりました。1950年から約50年間にわたり日本政府が貿易保険事業を実施してきましたが、2001年に独立行政法人日本貿易保険(Nippon Export and Investment Insurance “NEXI”)が設立されたことで、本事業がNEXIに移管されました。
制度が創設された当初は、主に輸出取引に対する保険として、不測の事態が発生して輸出ができない、輸出代金が回収できない等のリスクをカバーすることで、日本企業の輸出を促進してきました。また、日本企業のグローバルビジネスの多角化に伴い、輸出だけではなく、本邦銀行が関わる海外でのプロジェクトファイナンスや日本企業による外国企業への投資などにも貿易保険を提供するなど、投融資に対しても事業領域を広げてきました。
輸出支援も積極的に推進しています。
NEXIは、国の政策実施機関という側面もあります。インフラ輸出、資源・エネルギー・食糧の安定供給源確保などを国が政策として推進する中、NEXIにおいても高速鉄道システムや発電所など諸外国の経済活動のベースとなる社会インフラ輸出支援や、海外からの安定的な資源供給源確保に繋がる取り組みが重点活動のひとつになっています。
また、中堅・中小企業による海外取引や農林水産事業の輸出も積極的に支援しています。地方銀行や信用金庫等と連携して、保険制度を全国に拡大するためのネットワークの構築や、中堅・中小企業向け保険制度の拡充など、支援強化のためのサービス向上にも取り組んでいます。
株式会社に移行
NEXIは、経営の合理化やガバナンス強化などを目的に、政府方針として独立行政法人から株式会社に移行されました。
組織形態が変わっても、貿易保険の運営主体に求められる役割が、国の政策実現という点に変わりはありません。
また、株式会社化に伴い、2015年から新卒採用を開始しました。現在では、若手職員が組織の主力として、その活躍の場を広げています。