2005年4月の制度改正について
2005年3月17日
日本貿易保険
Ⅰ.てん補リスクの拡大及び商品改善について
以下について、てん補リスクの拡大を図るとともに、商品性の改善を行います。
- Aカテゴリーにおける料率の引き下げ
貿易一般保険(2年未満案件)のAカテゴリーの非常料率及び短期限度額設定型貿易保険(製造業用)(4月以降は限度額設定型貿易保険)のAカテゴリー料率の引き下げを行うことにより、お客様の保険料負担軽減を図ります。→詳しくはこちら
- 短期総合保険制度(4月以降は企業総合保険)の改正
EM、EF格の既登録バイヤーにおいて、①過去1年間に取引実績がない場合、②暫定限度額がすそ切り金額以下の場合、であっても、支払限度額を設定した上で信用危険を90%まで填補できる等の改善を行います。→詳しくはこちら
- 貿易代金貸付保険約款の制定、貿易一般保険約款及び海外事業資金貸付保険約款の改正等
貸付契約と輸出契約を同一約款で取り扱っているため解りにくいとの要望を受け、貿易一般保険約款から貸付契約に係る約款を貿易代金貸付保険約款として分離 します。さらに、両約款及び海外事業資金貸付(貸付金債権等)保険約款について、てん補事由の明確化、解除事由の適正化等を行います。
- フルターンキー特約の改正
いわゆる「フルターンキー特約」を改正し、テロ行為がてん補事由に含まれることを明確化します。
- 「政府開発援助契約等」の見直し
我が国の開発援助に基づく輸出契約等である「政府開発援助契約等」に該当するものとして「L/Cスイッチ方式」又は「ダイレクトペイメント方式」で決済されるものに加え、「トランスファー方式(本邦内で決済が完了するものに限る)」で決済されるものも対象とします。
- 海外投資保険の回収義務等の対象の明確化
海外投資保険の目的である株式等については、全損と判断されるケースを除き、保険金支払後の回収義務等の対象から外れることを明確化しました。これによ り、事業再開後の投資先企業からの配当や投資先企業で生じる利益についても回収金納付等の対象から除外されることとなります。
Ⅱ.手続の改正及び規程整備について
以下について、ルールの明確化を図り、手続きの簡素化及び記載事項の改正を行います。
- 大阪支店での業務拡大
大阪支店において次の貿易保険の引受を開始します。
①貿易一般保険包括保険(機械設備)の一般案件
②貿易一般保険個別保険及び包括保険(機械設備、繊維品)の基準外案件
※ただし、①の基準外案件及び②にあっては、2年未満かつ10億円未満のものに限り、
技術提供契約及び原子力案件を除く。
- 短期/中長期区分の見直し
「短期」及び「中長期」の区分を、BUルールに従い再整理し、それに伴い、以下の保険種の名称を変更します。なお、区分変更に伴う制度改正はありません。
<現行>短期総合保険 →<新>貿易一般保険包括保険(企業総合)
通称:企業総合保険
<現行>短期限度額設定型貿易保険(製造業用)(通称:メーカー保険)
→<新>限度額設定型貿易保険(製造業用)
→詳しくはこちら
- 増資を行う場合の保険契約の一本化
海外投資保険において、現在は、すでに保険契約が締結されている事業について増資を行う場合には、これについて新たに保険契約を締結する こととなっています。この結果、同一の事業について、初期投資と増資のそれぞれに対して別個に保険契約が存在することとなっていますが、今後はすでに保険 が付保されている事業に対する増資について更に保険を付保する場合には、保険契約を一本化することが認められます。
→詳しくはこちら
- 貿易一般保険運用規程の見直し
(1)リテンション料率の適用範囲を拡大します。→詳しくはこちら
(2)「第1章 一般的事項」を規定の性質別に節立てとする等記載を解りやすくします。
- その他手続書類等の改訂
(1)保険金請求経緯書の改訂
保険金請求経緯書の書式に、支払人との取引状況、現金担保や保証等の有無、商品クレーム等支払人側が主張するクレームの有無など、新たな必要的記載事項を追加させていただきます。
→保険金請求経緯書はこちら
(2)回収義務終了認定における証拠書類発行機関の見直し
「債権回収が不能であることの証明書」を発行する機関のうち、日本大使館その他の在外公館、政府の海外派遣員、JETROの在外事務所もしくは海外派遣 員、公証人、商工会議所、および銀行については、実態にそぐわないことから削除します。また、他方、日本貿易保険が特に認めた機関が発行する証明書でも可 能とします。
(3)保険金支払、回収関係規定等の適正化
船前及び増加費用に係るてん補危険/てん補事由の約款上の表現振り等保険金の支払、回収、譲渡、担保の設定等に関する約款・内規類の規定について、運用にあわせて約款・内規類の表現を適正化します。
<お問い合わせ先>
Ⅰ.てん補リスクの拡大及び商品改善について | ||
1,2,4、および、5 | 本店営業第一部営業企画グループ | 03-3512-7665 |
3 | 本店審査部審査グループ | 03-3512-7683 |
6 | 本店営業第一部引受第2グループ | 03-3512-7668 |
Ⅱ.手続の改正及び規程整備について | ||
1 | 大阪支店 | 06-6233-4017 |
2,および、4の(1) | 本店総務部総務グループ | 03-3512-7653 |
3. | 本店営業第一部引受第2グループ | 03-3512-7668 |
4.の(2),および5の(3) | 本店審査部審査グループ | 03-3512-7683 |
5.の(1),(2) | 本店債権業務部査定回収グループ | 03-3512-7663 |