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Webマガジン e-NEXI

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特集
資源エネルギー総合保険の改正について

 10月の制度改正で資源エネルギー総合保険の適用要件の変更を行いましたので、その内容をご紹介します。

 NEXIは、海外から日本への安定的な資源供給の確保に資する案件を支援するため、2007年4月より信用付保率及び保険料を優遇する資源エネルギー総合保険(海外事業資金貸付保険の特約)を設けています。

 資源エネルギー総合保険の対象案件は、従来はLNGなどの鉱物資源・エネルギー資源(以下、「資源エネルギー」)の日本への長期引取案件のみを対象としてきましたが、2018年10月に対象案件の拡大を行い1、本邦企業による資源エネルギーの第三国向け長期引取や上流権益の取得、LNG受入ターミナルのように資源エネルギーの取引のために利用する関連インフラの整備を行う場合であって、日本企業が資源の供給に寄与しているなど日本の資源エネルギーの安定供給確保に資すると評価できる案件を対象にしました。特に、アジア等の地域では、LNG需要の増大にあたり、LNG受入ターミナル建設が計画されるなどの動きがあります。

 資源エネルギー総合保険の保険料率は、先進国におけるエスクロウ口座の開設により事業地国における外貨送金リスク等が大幅に低減されることから、通常の海外事業資金貸付保険と比べ低い保険料率を設定しています。しかしながら、対象案件を拡大したなかには、他国におけるLNG受入ターミナル案件のように、そもそも事業地国内で収益が発生し、エスクロウ口座を経由した外貨送金リスクの排除が難しい場合があります。今般の改正により、エスクロウ口座が開設されないが資源等の確保において意義の高い案件については、通常の海外事業資金貸付保険の料率を適用したままで、信用付保率の引き上げにより、資源エネルギー関連案件の支援を行います。

 NEXIは、この資源エネルギー総合保険などの保険商品を通じて、我が国の資源エネルギーの安定供給確保に資する案件を積極的に支援してまいります。

海外事業資金貸付保険
(海外事業資金貸付保険)

スキーム例


スキーム例

1 https://www.nexi.go.jp/topics/system/2018102202.html

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