NEXIニュース
シエラレオネ共和国/パイナップル農園・加工工場投資案件に対する保険の引受について
~多数国間投資保証機関(MIGA)との再保険分野における協力協定締結後のアフリカ地域引受第一号案件~
NEXIは、シエラレオネ共和国(以下、シエラレオネ)におけるパイナップル農園・加工工場投資事業に対し、保険の引受を行いました。本案件は、昨年5月に締結したMIGAとの再保険分野における協力協定を適用するアフリカ地域における第一号案件となります。
以下、プロジェクト概要と先日行われた第7回アフリカ開発会議(TICAD7)における本プロジェクトに関する公式サイドイベントでの様子等をご紹介します。
プロジェクト概要とNEXIの保険引受
本プロジェクトは、伊藤忠商事株式会社(以下、伊藤忠商事)が、Dole Asia Holdingsを通じてシエラレオネの首都フリータウンの南東200kmにあるルグブゥ地区においてパイナップルのプランテーション開発と、それを原料としたパイン加工品(パウチ、フルーツボウルなど)の食品製造事業を行うものです。本プロジェクトは地場産業の育成を通じて雇用増大・生活環境整備等を目指すものであり、今後長期的に維持運営し地域コミュニティに貢献することが期待されております。
NEXIは、本プロジェクトに関して海外投資保険を適用し、シエラレオネでの戦争・不可抗力リスクをてん補するとともに、世銀グループの多数国間投資保証機関(Multilateral Investment Guarantee Agency(MIGA)、本部:米国ワシントンD.C.)が引き受ける、シエラレオネ政府による収用リスク及び本事業に係るMemorandum of Agreementを対象とした契約違反リスクの一部に対して再保険を供与することにより、
今後も高い成長が期待されるアフリカ地域での本邦企業の出資参画を支援します。
本案件は、昨年5月に締結したMIGAとの再保険分野における協力協定を適用するアフリカ地域における第一号案件となりました。
(写真提供:伊藤忠商事株式会社(パイン農園と生育途中のパイン))
第7回アフリカ開発会議(TICAD7)公式サイドイベントの様子
8月28日から30日に横浜で開催されました第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、本プロジェクトについて紹介するサイドイベントが伊藤忠商事主催により行われました。 このイベントでは、本プロジェクトの意義とあわせ、パブリック・プライベート・パートナーシップが重要であることが紹介されました。
本イベントにはシエラレオネのビオ大統領も出席され、本プロジェクトが全てのプロジェクト参加者にとって「Win-Win」なものとなり、将来のモデル事業となるよう期待している旨のご発言がありました。また、NEXI及びMIGAによるサポートへの言及もいただきました。
(スピーチするビオ大統領)
NEXIからは黒田社長が出席し、本プロジェクトを含めたNEXIの保険引受を行ったアフリカ案件の代表例をご紹介するとともに、NEXI-MIGAとの協調体制について、今後もNEXIとMIGAがそれぞれの強みを活かして一層アフリカへの投資に貢献していきたいことをお伝えいたしました。
(スピーチする黒田社長)
イベントの後半では、シエラレオネでのプロジェクト実施主体となるSierra Tropical Limited社が作成した事業紹介映像が放映されました。この中で、かつては内乱やエボラ出血熱で疲弊した村が、このプロジェクトによって3,000人の雇用が生まれ、きれいな水へのアクセスを可能にする井戸などのインフラが整うなど再生し始めていることを、子供たちや女性が明るい表情で語っている様子が紹介され、会場は本プロジェクトの意義を改めて感じ、本プロジェクトに期待する非常にポジティブな雰囲気に包まれました。
NEXIは、今後も日本の政策金融機関として、アフリカ地域への本邦企業の進出及び事業拡大を積極的に支援してまいります。