日本貿易保険（NEXI）と多数国間投資保証機関（MIGA）との協力協定の締結について（再掲）

　株式会社日本貿易保険（NEXI：代表取締役社長　黒田篤郎）は、国際金融機関である多数国間投資保証機関（Multilateral Investment Guarantee Agency、以下、MIGA：長官 俣野弘）との間で、協力協定を締結しました。署名式は、オンラインで執り行われました。また、NEXIはMIGAに対して、弊社社長黒田よりビデオメッセージを寄稿いたしました。ビデオメッセージはMIGAのホームページから視聴可能となっております。

MIGAホームページ（https://www.miga.org/press-release/MIGA-and-NEXI-Facilitate-Japanese-Investment-in-Developing-Countries-JP）

　MIGAは世界銀行グループの一機関であり、開発途上国への対外直接投資（FDI）を促進するために政治的リスクや非商業的リスクから生じた損失に対する補償を提供する国際機関です。NEXIとMIGAは、トルコ共和国／病院PPPプロジェクト向け投融資に対する協調支援¹や、再保険分野における協力協定締結²と同協定下におけるアルゼンチン共和国／Vientos Los Hercules風力発電事業案件³やシエラレオネ共和国／パイナップル農園・加工工場投資案件⁴での再保険の引受、バングラデシュ人民共和国／Ghorasal肥料製造プラント建設プロジェクトにおける融資分野での協調支援⁵など、すでに協働実績を積み重ねてきたところ、今般、より一層の関係強化を目的として、共同支援案件における協力や定期協議を含めた包括的な協力協定を新たに締結いたしました。

　本協力協定は、NEXIとMIGAとがMIGAの国際金融機関としての専門性とNEXIの日本企業支援における専門性をもって補完的に協力し合い、協調融資案件における共同での保険提供あるいは再保険により投資、融資における支援を行うことにより、発展途上国における日本企業のビジネス機会を創出・支援することが狙いです。本協定の締結により、両機関の知識・経験を共有し合いながら、日本企業の海外投資や事業展開先として重要な途上国、新興国や、油価下落に苦しむ産油国に対し、NEXIとMIGAが協力して民間資金を活用することが期待されます。

　開発途上国における民間投融資を喚起し、本邦企業がファイナンス提案を行いやすい環境を整備するための本協力協定の締結は、日本政府が推進するインフラシステム輸出戦略の趣旨にも合致するものです。

　また、本協力協定は、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延により、世界経済が戦後最大とも言われる危機に直面する中において、国際連携強化を掲げているNEXIの取組にも沿ったものです。コロナ禍に直面する開発途上国向けの支援策提供を行っているMIGAと協力することにより、中南米やアフリカなどの新型コロナウイルス感染症拡大に苦しむ国における本邦事業支援の拡大が可能となります。

　NEXIは今後とも国際金融機関との連携を深めることにより、開発途上国への輸出・投融資をはじめ、日系企業の海外における事業展開を積極的に支援してまいります。

協定の主な内容

1. 1. 共同案件、潜在案件に関する定期的協議、情報交換。潜在顧客の他方への紹介。
2. 2. 共同マーケティング、セミナーの実施。
3. 3. 再保険協力における必要情報の共有と手続きの明確化。
4. 4. 共同案件実施における必要情報の共有と共同デューデリジェンスの実施。

MIGA概要

MIGAは、新興市場国への海外直接投資（FDI）を推進する目的で1988年に世界銀行グループの一員として設立。通貨の交換や送金の制限、政府による契約不履行、収用、または戦争、内乱といったリスクを軽減、民間の投資家や貸し手に信用補完を提供。MIGAは設立以来、118の開発途上国で590億ドルを超える信用保証を提供。

（本協力協定に関するお問い合わせ先）
企画室　企画グループ Tel: 03-3512-7665
営業第二部　電力グループ　Tel: 03-3512-7340

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