日本貿易保険(NEXI)と欧州復興開発銀行(European Bank for Reconstruction and Development)との協力覚書の締結について
株式会社日本貿易保険
株式会社日本貿易保険(NEXI:代表取締役社長 黒田篤郎)は、国際開発金融機関である欧州復興開発銀行(European Bank for Reconstruction and Development、以下、EBRD:総裁代行 Jürgen Rigterink)との間で、協力覚書を締結しました。署名式は、オンラインで執り行われました。
EBRDは中東欧、中央アジア及び北アフリカ地域等の市場経済への移行支援と民間プロジェクトへの投融資を行う国際開発金融機関です。本邦企業が海外において展開するプロジェクトに対してNEXIとEBRDとが協調することで、より効果的に支援を行うことが可能となります。
本協力覚書は、NEXIとEBRDとが協力枠組みを確立し、EBRDの国際開発金融機関としての専門性とNEXIが持つ本邦企業支援における専門性をもって補完的に協力し合い、当該地域における本邦企業のビジネス機会を創出・支援することが狙いです。
NEXIは、2019年7月に創設した「環境イノベーション保険1」等に基づき、環境保全・気候変動対策への民間セクターの取組に対する支援を強化しております。EBRD もGreen Economy Transitionアプローチを通じて、環境関連の融資及び技術協力に関し数多くの実績を有しております。本協力覚書の締結により、日本企業が関与する地球環境保全に資するインフラプロジェクトを共同で支援していくことが期待できます。
開発途上国における民間投融資を喚起し、本邦企業がファイナンス提案を行いやすい環境を整備するための本協力覚書の締結は、日本政府が推進するインフラシステム輸出戦略の趣旨にも合致するものです。
また、本協力覚書は、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延により、世界経済が戦後最大とも言われる危機に直面する中において、国際連携強化を掲げているNEXIの取組にも沿ったものとなっております。コロナ禍に直面する開発途上国向けの支援策提供を行っているEBRDと協力することにより、新型コロナウイルス感染症拡大に苦しむ国における本邦事業支援の拡大が可能となります。
NEXIは今後とも国際金融機関との連携を深めることにより、開発途上国への輸出・投融資をはじめ、日系企業の海外における事業展開を積極的に支援してまいります。
覚書の主な内容
- 1. 双方の政策や支援制度に関する情報交換
- 2. 双方が関心を有する国・地域における経済や金融市場に関する情報交換
- 3. 双方が関心を有するセクター(電力、資源、インフラ等)や技術(環境イノベーション関連技術等)に関する情報交換
- 4. 潜在的な案件に関する情報交換
- 5. EBRDの支援対象国における日本企業参画案件に対するファイナンス支援
EBRD概要
1990年に署名された欧州復興開発銀行設立協定に基づいて1991年に設立された国際開発金融機関。株主は、日本を含む69ヵ国およびEUと欧州投資銀行(European Investment Bank)。その目的は、開かれた市場経済への移行を促進し、中東欧諸国、中央アジア及び北アフリカ地域の民間および起業家のイニシアチブを促進することにある。本部はイギリスのロンドン。
(本協力覚書に関するお問い合わせ先)
営業第二部 電力グループ Tel: 03-3512-7340
1 2019年7月17日プレスリリース https://www.nexi.go.jp/topics/system/2019071102.html