ブラジル連邦共和国/CSN Mineracao社によるペレットフィードプラント建設案件(融資保険の引受)
株式会社日本貿易保険
株式会社日本貿易保険(NEXI:代表取締役社長 黒田 篤郎)は、ブラジル鉄鋼大手 CSN 社子会社で鉄鉱石生産・販売会社であるCSN Mineracao社が実施するペレットフィードプラント建設案件(以下、本プロジェクト)に係る融資保険の引受を決定いたしました。
本プロジェクトは、伊藤忠商事株式会社(以下、伊藤忠商事)、JFEスチール株式会社、株式会社神戸製鋼所等が出資するCSN Mineracao社がペレットフィード*1の生産プラントを建設するもので、年間15百万トンのペレットフィードの生産が見込まれています。NEXIは2021年5月に同社の鉄鉱石プラント設備更新案件に対しても融資保険の引受を行っており、本プロジェクトは同社向け融資の第2号案件*2となります。伊藤忠商事は上述の出資参画に加え、同社に対し役員派遣を行い経営面から関与すると共に、本プロジェクトから生産されるペレットフィードの長期引取権を獲得します。
本融資は、株式会社国際協力銀行、ビー・エヌ・ピー・パリバ銀行東京支店(コーディネーター)、シティバンク、エヌ・エイ東京支店(コーディネーター)、JPモルガン・チェース銀行東京支店、三井住友信託銀行株式会社、クレディ・アグリコル銀行東京支店、及び株式会社三井住友銀行による協調融資(1,400百万米ドル)であり、NEXIはこのうち民間金融機関による融資(420百万米ドル)に対し保険を引き受けます。
ペレットフィードは低炭素鉄鋼原料として、高炉法による製鉄法と比べてCO2削減が可能な直接還元鉄・電気炉法に必要不可欠であり、脱炭素を目指す製鉄事業者向けの安定確保が求められています。本件は、ペレットフィードの長期安定的な確保により本邦製鉄事業者の脱炭素化を推進する案件として、2020年12月に発表した「LEADイニシアティブ」*3に基づく取組みの一環となります。
NEXIは、今後も日本の政策金融機関として、我が国の資源エネルギーの安定供給確保に資するプロジェクトや、本邦企業のカーボンニュートラルの実現に向けた取組を積極的に支援してまいります。
(ご参考)
被保険者 | ビー・エヌ・ピー・パリバ銀行東京支店(コーディネーター)、シティバンク、エヌ・エイ東京支店(コーディネーター)、JPモルガン・チェース銀行東京支店、三井住友信託銀行株式会社、クレディ・アグリコル銀行東京支店、株式会社三井住友銀行 |
保険価額 | 420百万米ドル |
保険責任期間 | 12年 |
てん補範囲・付保率 | 非常危険 100%、信用危険 97.5% |
お問い合わせ先 営業第二部 資源グループ Tel: 03-3512-7670
1 鉄鉱石を破砕・加工処理したもので、直径約0.05㎜以下のもの。ペレットプラントで塊成化し高炉や直接還元炉に投入される。
2 2021年5月14日プレスリリース
(https://www.nexi.go.jp/topics/newsrelease/2021051301.html)
3 2020年12月10日プレスリリース
(https://www.nexi.go.jp/topics/newsrelease/2020120901.html)