カントリーレビュー
OECDカントリーリスク専門家会合における国カテゴリー変更国の概要
<Point of view >
- 第61回会合において、欧州・CIS・北アフリカ・イランの30カ国を議論。
- 経済状況が好転しているラトビア、リトアニアの国カテゴリーが引き上げられた。
- 政治不安及び経済状況が悪化傾向にあるエジプト、イランの国カテゴリーは引き下げられた。
● 国カテゴリーが引き上げられた国
ラトビアF→E
主な輸出品は木材及び木材加工、工業製品、金属加工等である。世界的な経済不況の影響を受けた2009年の経済成長率は、EU諸国の中で最も落ち込みが激しいマイナス18%となった。IMF等の支援の下、緊縮財政や財政構造改革を推し進め、2011年には経済成長率4%程度と大幅に回復し、IMFプログラムは成功裏に終了したといえる。ラトビア政府は引き続き財政再建を進めており、2014年を目処にユーロ通貨圏の参加を目指している。
リトアニアE→D
主な輸出品はロシア等から輸入した原油の精製品、木材・紙製品の先進国向け輸出、加工組み立て品のロシア・周辺バルト諸国向けの輸出である。海外の投融資の呼び寄せのため、開放経済政策を採用しているが、世界同時不況の煽りを受けて2009年の経済成長率は、マイナス15%と落ち込んだ。その後、輸出と国内消費の回復により2010年は1.3%、2011年は欧州の景気減速の影響を受けるものの、6.1%の力強い経済成長が見込まれている。
● 国カテゴリーが引き下げられた国
エジプトE→F
国軍主導の下、新体制の確立に向けた動きが進んでいるが、政治・治安状況は安定を欠いており、民主化移行に時間を要している。このため、主要外貨獲得源である観光収入の減少、対外債務の増加、ポートフォリオ投資の流出を主因とした外貨準備高の減少が懸念されており、新大統領の決定(2012年7月迄に選挙予定)までは改善の見込みがないと懸念されている。
イランG→H
原油確認埋蔵量は1370億バレルで、サウジ、ベネズエラに次ぎ世界第3位。石油・ガスが輸出全体の約8割を占める資源依存型の経済構造である。このため、米国の制裁に協調するイラン原油輸入国による原油輸入停止又は削減、EU加盟国によるイラン原油輸入停止(1/23EU外相会議で決定)により、イラン経済に影響を与えることが懸念されている。