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NEXIについて

パリクラブ合意までの流れ

パリクラブ債権国に対する債務国からの返済が滞り、債務国が支払困難に陥っていること等が懸念される場合には、一般概観会合の議題に当該債務国を取り上げ、債権国間で債務国の支払見通しや債務救済措置要請の可能性等について情報交換を行います。

但し、一般概観会合で債務救済措置が必要であるとの共通認識があっても、債務国からパリクラブへのリスケ要請がないなど、リスケ交渉には至らないケースもあります。

債務国がパリクラブによるリスケを希望する場合、債務国はまずIMFに対して金融支援の要請を行います。原則として、パリクラブの債務救済措置の実施においては、IMFの理事会が当該国に対する金融支援を正式に承認していることが前提となります。

債務国がIMFから融資を受けるためには、マクロ経済改革や構造調整を目的とするIMFプログラムを実施する必要があります。IMFは、債務国の財政や国際収支の健全性を回復するよう、債務国のプログラムを策定します。

その際、債務国がIMFプログラムを実施するだけでは対外債務返済の持続性が保てないとIMFが判断する場合、国外からの新たな資金援助や債務救済措置を通じ、対外的な資金不足に対処する必要があるため、IMFはパリクラブのメンバー国に対して、パリクラブとして一定の債務救済措置を実施することの同意を求めることになります。これを「資金保証(Financing Assurance)」といいます。パリクラブのリスケ会合では、対象債権、カット・オフ・デート(※)、繰延対象期間等、債務救済の大枠を決定し、これを文書化した合意議事録(AM:Agreed Minutes)に署名します。なお、リスケ会合には、IMFもオブザーバーとして出席しています。

(※)リスケの対象債権を決める基準日。この基準日以前に契約された債権がリスケの対象となります。

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